【天地ミシンについて】

天地ミシンは、布を折り返して縫い上げる際に、表側から縫い目を目立たなくする「すくい縫い」に近い技法を用いるミシンです。

主にTシャツなどの袖口や裾の始末に使われますが、特徴は、服の表側にはごく細かく、点線状の縫い目(または、ほとんど見えない縫い目)しか出ないことです。しかし、裏側ではしっかりとかがり縫いで布端を始末しています。

この「天地縫い(または裾引き縫い)」は、現在のTシャツに多く見られる「2本針の平行な縫い目」よりも控えめな見た目で、ヴィンテージTシャツなどに多く見られる、クラシックな仕様としても知られています。

【このような場合に最適】

天地ミシンは、製品の「控えめな美しさ」と「強度」を両立したい以下の箇所で使われます。

1. 縫い目をデザインとして目立たせたくない時

  • Tシャツやトレーナーの袖口、裾など。表側に一本の点線状の縫い目しか出ないため、縫い目を主張せず、すっきりとさせたい場合に最適です。

2. クラシックなヴィンテージ感を出す時

  • 80年代以前のアメリカンカジュアルなTシャツなどに多く採用されていた仕様で、レトロな雰囲気や、こだわりのある仕立てを演出したい場合。

3. 縫い代がゴロつくのを防ぎたい時

  • 裏側はしっかりと始末しつつ、折り返した部分の縫い代を極力平らに、薄く仕上げたい場合。

このミシンは、高い技術が必要とされますが、布端を丈夫に、かつ目立たないように始末したい場合に重宝されるミシンです。